28年 第2回 「設備」



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問1
(1)
ア:⑬ CDN
イ:⑩ VOD
ウ:⑮ マルチキャスト
エ:⑤ RTP


補足
CDN(Contents Delivery Network):コンテンツ配信に特化したネットワーク。主にコンテンツサーバのアクセスを負荷分散し、ユーザに遅延の少ないコンテンツ提供することを目的としている。CDNでは、地理的な概念も考慮し、各地域に配置されたキャッシュサーバのうち、ユーザの近くにあるキャッシュサーバを選んでコンテンツを提供する。これにより、無駄なトラフィックを削減し効率的なコンテンツ配信を実現できる。
cdn.png

VOD(Video OnDemand):放送局から一方向的に配信されるコンテンツと違い、ユーザの要求に応じてコンテンツが配信される放送方式

マルチキャスト通信:グループ分けされた特定のユーザに対して同時通信を行う通信。

RTP(Real-time Transport Protocol):音声が動画などのデータストリームをリアルタイムに配送するためのプロトコル
RTSP(Real Time Streaming Protocol):サーバ・クライアント間のストリーミング制御に関するインタフェイスを規定しているプロトコル。このプロトコルにより、再生、停止、早送り、巻き戻しが可能になる。

類題
(同一問題)25年第1回(設備)問1(1)IPTV




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(2)
(ⅰ)
答え:②
解説
①SDH装置からの光信号は、SDH装置とWDM装置とのインタフェースであるトランスポンダで電気信号に変換され、等化増幅及びリタイミングの2R機能(正:等化増幅、リタイミング、識別再生の3R機能)により符号の再生を行った後、波長制御された光信号に変換される。
② 正しい
③伝送路区間に置かれる中間中継装置では、一般に、光ファイバ増幅器が用いられており、WDM信号は、この光ファイバ増幅器で光信号のまま識別再生(正:線形増幅)された後、伝送される。
④伝送されたWDM信号は、受信側WDM装置の光スプリッタ(正:光合分波器)で各波長の光信号に分離され、SDH装置への光信号はトランスポンダを経由して伝送される。

補足
WDM(波長分割多重:Wavelength Division Multiplexing):1心の光ファイバに複数の波長を多重・分離することにより複数の光信号や上りと下りの光信号を同時に送受信可能とする光通信方式。WDMは波長の密度によって、CWDM (Coarse WDM)DWDM (Dense WDM)の2種類が存在する。

波長密度波長波長間隔(周波数間隔)波長数伝送距離コスト用途
CWDM粗い1.29μm~1.61μm20nm 間隔最大16波長短い(50km程度)安い同一都市の拠点間
DWDM1.55μm
(193.1THz)
12.5GHz、25.0GHz、
50.0GHz 又は 100GHz
最大1000波長程度長距離高い都市間・国家間

参照:波長多重の詳細(総務省):
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/catv_system/pdf/070315_1_sa1_4.pdf

・WDMシステムの構成
<送信側>
SDH/SONETの信号やイーサネット信号などのクライアント信号をトランスポンダでWDMで多重化する各波長の光信号に変換し、光合波器で多重化して伝送路に送出する
<線路>
WDM信号は、線形中継器で光増幅される
<受信側>
WDM信号を分波器で各波長の光信号に分け、トランスポンダを介して元のクライアント信号に復元する
WDM_system2.png

トランスポンダ:SDH/SONET装置などのクライアント信号とWDM装置に入出力される各波長の光信号を相互変換する装置
光合分波器:WDMで利用させる装置。波長の違う光を合成させたり、分波させたりする装置
光スプリッタ:PONで使われる受動素子。1本の光ファイバを分岐させる。

・増幅器について
線形中継器:受信した光パルスを電子信号に変換せずに増幅行う中継器。光信号をそのまま増幅するため、累積したひずみや雑音などを整形することはできない。3R機能のうち、等化増幅のみを行う。
再生中継器:受信した光パルスの有無(1,0)を判別し、新しい光パルスを再現させて送信する中継器。この中継器を通すことで、累積したひずみや雑音をリセットできる。再生中継器は、3R機能とよばれる3つの機能を持っている。

中継器の3R機能
3R.png

・等化増幅(Reshaping):減衰し歪んだ波形を、パルスの有無(1,0の判別)が識別できる程度まで増幅する機能
・リタイミング(Retiming):等化増幅された信号パルスからタイミングパルスを抽出する
・識別再生(Regenerating):等化増幅された信号から1,0の情報を判別し、リタイミングされたタイミングパルスに乗せて、識別した信号を送出する

SDH/SONET(Synchronous Digital Hierarchy/Synchronous Optical NETwork):基幹ネットワークでTDM方式(時分割多重方式)を使って高速通信を行うための規格。SDHは、国際標準化組織のITU-Tにより規定されており、SONETは、米国で標準化されたものだが、SDHはSONETをベースに標準化されており、これらはほとんど同じものを表すため、しばしばSDH/SONETという表現が使われる。

類題
25年第1回(データ通信)問3(1)WDM伝送システムの概要



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(ⅱ)
答え:①
解説
①ROADMシステムは、一般に、多数のROADMノードがメッシュ状(正:リング状)に光ファイバケーブルで接続されており、これらのROADMノードをOSSといわれる運用支援システムにより監視制御する構成を有している。

補足
OADM(Optical Add/Drop Multiplexer):リング状に構成されたバックボーン用の光回線ネットワーク。WDM技術と光スイッチングを利用し、光信号のまま経路のやり取りができるため、高速通信が可能。

・OADMの動作
各OADM装置は、波長ごとにAdd(挿入)、Drop(分離)、Through(通過)を選択することができるため、OADM装置間でAdd、Dropする波長をを決めておけば、リング状に構成したネットワークで任意のOADM装置間の通信が実現できる。

Add(挿入):ROADMネットワークに対して、外部のアクセスネットワーク等からのデータを乗せる
Drop(分離):ROADMネットワークで転送されてきたデータを、アクセスネットワークに降して転送する
Through(通過):データをDropせずに次のROADM装置にデータを中継する

oadm.png

ROADM(reconfigurable optical add/drop multiplexer):従来のOADMでは、各装置ごとにAdd、Drop、Throughする波長を固定的で、一度設置すると変更が困難だったが、ROADMでは、遠隔操作により各装置のAdd/Drop/Throughする波長の設定を動的に変える事ができる。

・ROADMの構成
遠隔地に設置された、OSS(Operation Support System)は、各ROADM装置に対して、Add(挿入)、Drop(分離)、Through(通過)のいずれかの指示を与え、任意の拠点間通信を実現する。

roadm_system.png

・ROAM装置
ROAM装置は、合分波器と光スイッチにより構成される。それぞれの波長に分波された光信号は、光スイッチにより分岐、通過が選択できる。また信号を挿入する場合も、光スイッチの機能により実現される。
roam_device2.png





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(3)
(ⅰ)
答え:④
解説
④IP電話で利用される050番号の構成において、050に続く4桁は市内局番(正:事業者の識別番号)であり、電話番号と電話が設置された地域(正:IP電話サービスを提供している事業者)が関係付けられている。

補足

・電話番号体系について
IP電話番号の体系には、「0AB~J番号」「050番号」の2つが存在する。
「0AB~J番号」は元々、一般加入電話でのみ使われていた電話番号体系であったが、総務省で定められた品質を満たしたIP電話網であれば、「0AB~J番号」を割り当てられるようになった。
0AB~J番号050番号
電話番号の例03-1234-5678050-1234-5678
端末設置場所固定規定なし
品質高(下図参照)低(R値:50超、
平均遅延400ms未満)

IP電話に0AB~J型の電話番号を割り当てるためには、総務省が定める通信品質を満たす必要があり、その通信品質は、「接続品質」、「総合品質」、「安定品質」、「ネットワーク品質」の4項目で規定されている。
・0AB~J番号の品質
接続品質呼損率:
0.15 以下(国際電話発信は 0.1 以下、国際電話着信は 0.11 以下)
接続遅延:
30 秒以下
総合品質端末設備等相互間の平均遅延:
150 ミリ秒未満
R値:
80 を超える値
ネットワーク品質
平均遅延:
【UNI-UNI 間】70 ミリ秒以下
【UNI-NNI 間】50 ミリ秒以下
平均遅延のゆらぎ:
【UNI-UNI 間】20 ミリ秒以下
【UNI-NNI 間】10 ミリ秒以下
パケット損失率:
【UNI-UNI 間】0.1%以下
【UNI-NNI 間】0.05%以下
安定品質アナログ電話用設備を介して提供される音声伝送役務と同等の安定性が確保されるよう必要な措置が講じられなければならない。

参照:(総務省)安定品質以外の品質要件の見直し等について:http://www.soumu.go.jp/main_content/000375636.pdf


R値(Rating Factor:総合音声伝送品質評価):21個のパラメータで構成される計算式に基づいて値を算出。スコアは、0~100の値をとり、数値が高いほど音質が良好であることを示す。

・IP電話(050)の電話番号構成
050-(4桁)4桁)
事業者の識別番号加入者固有番号


類題
(IP電話の品質基準についての詳細な説明)
25年第2回(設備)問3(1)IP電話網における音声伝送品質




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(ⅱ)
答え:③
解説
①IP電話で用いられる音声符号化方式の一つとしてPCM方式があり、この方式では、一般に、300 Hz ~3.4 kHz のアナログ音声信号を4 kHz(正:8kHz)で標本化した後に量子化と符号化を行っている。
②PCM方式には、量子化雑音を信号に対して十分小さくするため、小振幅信号に対して粗い(正:細かい)ステップで、大振幅信号に対して細かい(正:粗い)ステップでそれぞれ量子化することにより、少ないビット数で必要とする量子化雑音特性を満足させる非直線量子化の技術がある。
③ 正しい
④ITU-T勧告G.722で規定されたオーディオ符号化方式は、符号化帯域が50Hz~7 kHz であり、SB-ADPCM(帯域分割適応差分パルス符号変調)を用いて、符号化データをPCM方式の2倍(※)のビットレートで伝送している。(※PCM方式とSB-ADPCM方式、いずれも64kbit/s)


補足



レート(kbit/s)説明
PCM符号化(Pulse Code Modulation:パルス符号変調) 64アナログの音声データなどを、標本化(サンプリング)および量子化してデジタルデータに変調する
ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation:適応差分PCM)32過去のサンプル値を利用して、現在のサンプル値を予測し、その差分情報を伝送する
SB-ADPCM(Sub-Band Adaptive Differential Pulse Code Modulation:帯域分割適応差分パルス符号変調)64高周波数・低周波数に分けて符号化を行う方式。音声の情報量の少ない高周波数部分を粗く量子化することで符号量を削減する。
CS-ACELP8音声波形ではなく、コードブックに登録された波形パターンの番号を伝送する

非直線量子化:等間隔でない量子化ステップ(目盛り)で量子化すること。量子化する際に生ずる雑音を量子化雑音といい、信号電力に関係なく一定となる。そのため、SN比(信号雑音比)は、信号が小さいときには悪く見えてしまう。(小さい信号に対して、大きい信号のときと同じ雑音が乗るため)そこで、非直線量子化を使い、信号が小さいときには、小さい量子化ステップを、大きい信号のときには大きな量子化ステップを使うようにする。






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