令和3年 第1回 「設備」



33_1_setubi_1_(1).png

問1
(1)
ア:③ TCM
イ:⑤ TDM
ウ:⑫ CWDM

補足
・TCM方式(別名:ピンポン方式):1対のメタリックケーブル(2線)で双方向通信を実現するために、送信と受信を時間的に交互に繰り返す方式。2対のメタリックケーブル(4線)での送信パルスを2倍以上の速度にし、時間圧縮で空いた時間を反対側の受信パルスに使う。卓球の玉が交互にやり取りされる様子に似ているため、ピンポン方式とも呼ばれる。
TCM.png

光合分波器:WDMで利用させる装置。波長の違う光を合成させたり、分波させたりする装置
DDM(Directional division Multiplexing):光の向きにより上りと下りを区別する
TDM(Time Division Multiplexing):デジタル信号にタイムスロットを周期的に割り当てて時間的に多重
WDM(波長分割多重:Wavelength Division Multiplexing):1心の光ファイバに複数の波長を多重・分離することにより複数の光信号や上りと下りの光信号を同時に送受信可能とする光通信方式。WDMは波長の密度によって、CWDM (Coarse WDM)DWDM (Dense WDM)の2種類が存在する。

波長密度波長波長間隔(周波数間隔)波長数伝送距離コスト用途
CWDM粗い1.29μm~1.61μm20nm 間隔最大16波長短い(50km程度)安い同一都市の拠点間
DWDM1.55μm
(193.1THz)
12.5GHz、25.0GHz、
50.0GHz 又は 100GHz
最大1000波長程度長距離高い都市間・国家間

参照:波長多重の詳細(総務省):
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/catv_system/pdf/070315_1_sa1_4.pdf

類題
令和元年第2回(設備)問1(1)デジタル伝送方式における伝送技術の概要
27年第2回(設備)問1(1)デジタル伝送方式における伝送技術



33_1_setubi_1_(2).png

(2)
答え:③
解説
①②④正しい
③ GE-PONは、Ethernetフレームの伝送を目的としたPONシステムであり、下り信号の最大伝送速度がG-PONの約2倍に高速化されている (正:約1/2である)

補足

・PONの方式
本問題の解答は、下記の表から、判断できる。
方式名B-PONG-PONGE-PON
標準化G.983シリーズG.984シリーズIEEE 802.3ah
伝送速度上り155Mbit/s、622Mbit/s155Mbit/s、622Mbit/s、 1.24Gbit/s、2.48Gbit/s1.25Gbit/s
下り155Mbit/s、622Mbit/s、 1.24Gbit/s1.24Gbit/s、2.48Gbit/s1.25Gbit/s
分岐数最大32最大64最小16
伝送フレームATMフレームGEMフレーム、GTCフレームEthernetフレーム


類題
31年第1回(設備)問1(3)(i)PONシステムの種類、特徴



33_1_setubi_1_(3).png

(3)
答え:②

解説
① OTNでは、光の波長単位で通信路が設定され、通信路の終端を行うOXC(正:WDM)、光のままクロスコネクトを行いメッシュ状ネットワークに適用するOADM(正:OXC)などの装置が用いられる。
② 正しい
③ OTNでは、OCh(正:OMS)といわれる論理的な通信路が設定される。OCh(正:OMS)は、光多重セクションとして定義されており、波長多重信号が合分波されるごとに終端される。
④ OChのフレームは、OChのオーバヘッド、各種のクライアント信号を収容する可変長のペイロード、誤り訂正符号としてSOH(正:FEC)を挿入するフィールドから構成されている。

補足
OTN(Optical Transport Network: 光伝達網):バックボーンネットワーク(コアネットワーク、基幹ネットワーク)においてWDM技術を使って長距離・大容量の光通信を行うための通信規格。従来ポイントツーポイントの構成だったWDMを、網(多地点での通信)での利用に対応させる技術やIPやイーサネットなどの複数のクライアント信号を統一的に扱えるようにする技術が標準化されている。

・OTNで使用される光装置
従来の伝送装置では、光から電気信号に一度変換してから経路処理を行っていたが、OTNで使用される装置は、光信号のまま経路切り替えや分岐/挿入をすることが可能になっている
WDM(Wavelength Division Multiplexing:光多重装置):波長の異なる複数の信号を1つに束ねて一本の光ファイバに送出したり、多重化された光をそれぞれの波長の信号に分離するための装置
OADM(Optical Add/Drop Multiplexer:光分岐挿入装置):光信号の分岐/挿入を行う装置
OXC(Optical Cross Connect:光クロスコネクト装置):光接続の切替を行う装置

opt_device.png

・OADMネットワークの構成例
各OADM装置は、波長ごとにAdd、Drop、Throughすることができるため、OADM装置間でAdd、Dropする波長をを決めておけば、リング状に構成したネットワークで任意のOADM装置間の通信が実現できる。


・OTNにおけるノード間のセッションについて
 OCh(Optical channel/光チャネル):波長単位でノード間に割り当てられる信号の通路。トランスポンダで終端する
 OMS(Optical multiplex section/光多重セクション):Ochが多重化装置に束ねられた通路。多重化装置で終端する
 OTS(Optical transmission section/光中継セクション):中継装置ごとに確立されるセクション。線形中継装置が終端する

OTN_range.png

・OTNレイヤとフレーム構成について
 ・OH(OverHead(オーバーヘッド))の役割
 OCh(Optical channel/光チャネル):光チャネルごとの保守機能をサポートするためにOch OHを持つ
 OMS(Optical multiplex section/光多重セクション):多重セクションの保守や運用機能をサポートするためにOMS OHを持つ
 OTS(Optical transmission section/光中継セクション):中継セクションの保守や運用機能をサポートするためにOTS OHを持つ
 OPUk(Optical channel Payload Unit/光チャネルペイロードユニット)
 ODUk(Optical channel data unit/光チャネルデータユニット)
 OTUk(Optical transport unit/光伝送ユニット)

OTN_layer_and_frame.png

類題
29年第2回(設備)問1(2)(ii)基幹系光ネットワークにおけるOTNの特徴
26年第2回(設備)問1(2)(ii)基幹系光ネットワークにおけるOTNの特徴



33_1_setubi_1_(4).png

(4)
答え:②
解説
①③④正しい
② パルス列の位相が短時間に揺らぐ現象であって、揺らぎの周波数が10[Hz]以上である場合はワンダ(正:ジッタ)といわれ、ワンダ(正:ジッタ)は、一般に、再生中継を行う際にタイミングパルスを抽出する回路などで発生する。

補足
・原因
原因
ランダム誤り熱雑音
バースト誤り無線回線のフェージング
瞬断伝送路などの切替動作
内部の接触不良
同期はずれ


スリップ:網ノードにおいて受信した信号の位相変動を バッファメモリによって吸収出来ない場合に入力信号の二度読みまたは 欠落が生じる現象を云い、スリップが生じた場合、一般にユーザからは ディジタルエラーとして観測される。
ジッタ(Jitter): 時間軸上の理想的な位置に対する、タイミング信号の短期的位相変動 (ここで、短期的とは、変動が10Hz以上の周波数である場合を意味する)。
ワンダ(Wander): 時間軸上の理想的な位置に対する、ディジタル信号の長期的位相変動 (ここで、長期的とは、変動が10Hz未満の周波数である場合を意味する)。

参照:JT-G810 同期網に関する定義と用語 (https://www.ttc.or.jp/jp/document_list/pdf/j/STD/JT-G810v1.pdf)


類題
29年第1回(設備)問3(2)(i)伝送品質の劣化要因
24年第2回(設備)問3(3)(i)デジタル伝送路における品質劣化要因









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