24年 第2回 「伝送設備」
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問1
(1)
ア:⑤ MUA
イ:⑭ SMTP
ウ:⑯ POP
エ:⑦ 改行だけの行
・MTAとMUA

MTA(Mail Transfer Agent):メールサーバ間で電子メールを配信するためのプログラム。代表的なMTAは、sendmail、qmail、postfixなどがある。
MUA(Mail User Agent):メールの読み書きやメールサーバへの送信、メールボックスからメールの受信などを行うプログラム。代表的なMUAは、Outlook、Promailなどがある。
・メールの送受信で使われるプロトコル
メールの送受信には、主にメールを送信・転送するためのSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)と、メールサーバからメールを受信・閲覧するためのPOP(Post Office Protocol)、IMAP(Internet Message Access Protocol)などが挙げられる。
・メール受信の方式
POP(Post Office Protocol):届いたメールは、基本的にサーバから端末にダウンロードされ、メールの保管・管理は、端末側(クライアント側)で行う。ダウンロードされたメールは、サーバから削除されてしまうため、一度ダウンロードされたメールは他の端末から見ることはできない。現在、POPのバージョン3が主流で使われているため、単にPOPという場合でも、一般的にPOP3(POP version3)を表すことが多い。
IMAP(Internet Message Access Protocol):メールサーバ上でメールを保管・管理する。メールの管理には、IMAP用のコマンドが用意されており、それを使う。サーバにメールが保管されているので、複数の端末からメールを確認することができる。現在、IMAPのバージョン4が主流で使われているため、単にIMAPという場合でも、一般的にIMAP4(IMAP version4)を表すことが多い。
Webメール:GmailやYahooなどが提供しているメールサービス。サーバ上のメールをWebブラウザで閲覧・管理することができる。Webブラウザを使っているため、通信プロトコルはHTTPやHTTPSが使われる。

・メール本体の例
メール本体はヘッダ領域及びメール本文によって構成されており、ヘッダ部とメール本文の区別は、「改行だけの行」を挟むことで行われる。

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(2)
(ⅰ)
答え:③
① 10ギガビットイーサネットの物理層は、大別するとLAN PHYとWAN PHYに分けられ、一般に、LAN PHY(正:WAN PHY)は長距離接続用、WAN PHY(正:LAN PHY)は短距離接続用の規格とされている。
② LAN PHYは、10GBASE-Xファミリー及び10GBASE-T(正:10GBASE-R)に、WAN PHYは、10GBASE-Rファミリー(※)及び10GBASE-Wファミリーに、それぞれ分類することができる。 (※部分は不要。)
③正しい
④ 10GBASE-R(正:10GBASE-W)ファミリーでは、SONET/SDHを用いた伝送システムとの接続性が考慮されている。そのため、実効ビットレートは、10GBASE-W(正:10GBASE-R)ファミリーの各方式と比較して数[%]低くなっている。
⑤ 10ギガビットイーサネットでは、使用する光インタフェースの仕様(PMDタイプ)が3 種類規定されている。このうち、10GBASE-E といわれる光インタフェースは、1.3μm(正:1.5μm)帯の波長を使用するシングルモード光ファイバ専用となっている。
・10G-Ethernetの規格の種類
光ファイバを使った10G-BASEの規格には、LANネットワークでの利用を想定したLAN-PHYと、WANネットワークで最も普及しているSDH/SONETでの利用を考慮にいれたWAN-PHYの2つに分かれている。光ファイバ以外の10Gイーサネットの規格としては、ツイストペアケーブルを使った10G-BASE-Tや同軸ケーブルを使った10G-BASE-CX4などがある。
・LAN-PHYとWAN-PHYの概要
PHY種別 | 規格 | 実効ビットレート | 伝送媒体 | 距離 | 符号化 |
LAN PHY | 10G BASE-SR | 10Gbps | MMF(850nm) | 300m | 64B66B |
10G BASE-LR | SMF(1310nm) | 10km | |||
10G BASE-ER | SMF(1550nm) | 40km | |||
10G BASE-LX4 | 2.5Gbps ×4 | MMF(1310nm) | 300m | 8B10B 8B1Q4 | |
SMF(1310nm) | 10km | ||||
WAN PHY | 10G BASE-SW | 9.2942Gbps | MMF(850nm) | 300m | 64B66B |
10G BASE-LW | SMF(1310nm) | 10km | |||
10G BASE-EW | SMF(1550nm) | 40km |
※SMF:シングルモードファイバ、MMF:マルチモードファイバ ()内は、信号波長。
・10G BASEの名称について
10G BASE-LX4を除く、6つの規格は、下記の命名規則がある。
<名称>10G BASE -〇△
〇部分:信号波長とファイバの種類を表す
S:MMF、信号波長:850nm (S:Short wavelengthの略)
L:SSF、信号波長:1310nm (L:Long wavelengthの略)
E:SSF、信号波長:1550nm (E:Extra long wavelength/distanceの略)
△部分:LAN/WANの規格の種類を表す
R:LANの規格
W:WANの規格
・10Gビットイーサの物理層の副層の構成

・LAN-PHY/WAN-PHYに共通の副層
PCS(Physical Coding Sublayer):スクランブル化などの符号化を行う層。10GBASE-R/Wでは64B/66B、10GBASE-Xでは8B/10Bにより符号化を行う。
PMA (Physical Medium Attachment):データのシリアル化を行う層。
PMD(Physical Medium Dependent):物理媒体への接続を行う層。10GBASE-R/Wでは、波長ごとにS(850nm)、/L(1310nm)/E(1550nm)の3つのPMDタイプがある。
・WAN-PHYにのみある副層
WIS(WAN Interface Sublayer):SDH/SONETのペイロードにデータを埋め込む層。SDH/SONETでは、制御情報を運ぶためのオーバヘッドが付加されるため、実効ビットレート(実際のデータを伝送できる量)は9.2942Gbpsとなり、LAN-PHYの規格と比較すると数%ほど少なくなる。
SDH/SONET(Synchronous Digital Hierarchy/Synchronous Optical NETwork):基幹ネットワークでTDM方式(時分割多重方式)を使って高速通信を行うための規格。SDHは、国際標準化組織のITU-Tにより規定されており、SONETは、米国で標準化されたものだが、SDHはSONETをベースに標準化されており、これらはほとんど同じものを表すため、しばしばSDH/SONETという表現が使われる。
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(ⅱ)
答え:⑤
①②③④正しい
⑤ 64B/66B符号化方式では、データ及びヘッダ情報(正:データ)に対してスクランブルすることで、0又は1の連続を防いでいる。
スクランブリング:連続する同一符号の発生を防ぐ方法。Ethernetでは、データと一緒にクロック情報を送っており、その際、同じ符号が連続してしまうと、クロック情報が失われてしまうため、スクランブリングが行われる。
・8B/10B符号:データを8ビットごとに分割し、10ビットの符号に変換する。これにより「0」と「1」の符号が5ビット以上連続して続かない信号となる。1000BASE-X(光ファイバを使った1GbpsのEthernet規格)やファイバチャンネル(コンピュータと周辺機器を主に光ファイバを使って構築する技術)で使われている。
・64B/66B符号:データを64ビットごとに分割し、スクランブリングを施した後、2bitの同期ヘッダを付加して66ビットに変換する。同期ヘッダは、64ビットデータの中身がすべてデータの場合は「01」、64ビットデータの中に制御情報を含む場合は「10」が付加される。(00と11はエラーとなる)ヘッダ部は、スクランブルの対象にはならない。
64B/66B符号のブロック構成

・10G-Ethernetの概要
PHY種別 | 規格 | 実効ビットレート | 伝送媒体 | 距離 | 符号化 |
LAN PHY | 10G BASE-SR | 10Gbps | MMF(850nm) | 300m | 64B66B |
10G BASE-LR | SMF(1310nm) | 10km | |||
10G BASE-ER | SMF(1550nm) | 40km | |||
10G BASE-LX4 | 2.5Gbps ×4 | MMF(1310nm) | 300m | 8B10B 8B1Q4 | |
SMF(1310nm) | 10km | ||||
WAN PHY | 10G BASE-SW | 9.2942Gbps | MMF(850nm) | 300m | 64B66B |
10G BASE-LW | SMF(1310nm) | 10km | |||
10G BASE-EW | SMF(1550nm) | 40km |
※SMF:シングルモードファイバ、MMF:マルチモードファイバ ()内は、信号波長。
・10G BASEの名称について
10G BASE-LX4を除く、6つの規格は、下記の命名規則がある。
<名称>10G BASE -〇△
〇部分:信号波長とファイバの種類を表す
S:MMF、信号波長:850nm (S:Short wavelengthの略)
L:SSF、信号波長:1310nm (L:Long wavelengthの略)
E:SSF、信号波長:1550nm (E:Extra long wavelength/distanceの略)
△部分:LAN/WANの規格の種類を表す
R:LANの規格
W:WANの規格
i.png)
(3)
(ⅰ)
答え:④
④ SIPサーバは、UAに様々なサービスを提供しており、構成要素別に、プロキシサーバ、DNSサーバ(正:レジストラ)及びリダイレクトサーバに分けることができる。
・SIPのリクエスト/レスポンスモデルについて
SIPではIP電話機やVoIPゲートウェイ(アナログ電話機をIP電話機として使うために変換する機器)、VoIPアプリケーションがインストールされたPCなどのSIPプロトコルに対応したハードウェア/ソフトウェアのことをUA(User Agent)という。また、UAのうち、通話開始や電話切断などのリクエストメッセージを出す側のUAをUAC(User Agent Client)といい、UACが出したリクエストメッセージに応答するUAをUAS(User Agent Server)という。SIPは、UACがリクエストメッセージをUASに送り、UASがそれに応答するレスポンスメッセージをUSCに送ることを繰り返す、リクエスト/レスポンスモデルに基づいている。また、このUASとUACの関係は、1つのトランザクションが終わると解消される。例えば、端末Aが端末Bに電話を掛けて通話を開始した場合、端末AがUAC、端末BがUASになるが、通話終了時に端末Bが電話を切った場合、端末BがUAC、端末AがUASになる。

・SIPのシステム構成
一般的に、レジストラ、プロキシサーバ、リダイレクトサーバは、1台のSIPサーバに包含されており、リクエストや状況に応じて各サーバとして動作する。ロケーションサーバは、位置情報等を保持するデータベースとしての機能を有している。

・各サーバとしての機能
-レジストラ
レジストラは、UAからの新規登録や更新、削除などを受け付け、ロケーションサーバの内容を変更する。

-プロキシサーバ
プロキシサーバは、通常のセッション開始時に動作する。UACからのリクエストに対してロケーションサーバに問い合わせを行いUASの場所を特定した後、UASの呼び出しを行いセッションを確立する

-リダイレクトサーバ
リダイレクトサーバは、UASが移動していた場合に動作する。UASの移動先の情報をUACに返答し、UACから直接UASにセッションを繋げるように促す。

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(ⅱ)
答え:④
① クライアントからサーバに要求するリクエストメッセージのメソッドには、INVITE、ACK、NACK(※)、BYEなどがある。 (※部分は不要)
② クライアントとSIPサーバとの間のセッションを確立するリクエストメッセージのメソッドにはCONNECT(正:INVITE)が用いられ、SIPサーバと接続先端末との間のセッションを確立するメソッドにはINVITEが用いられる。
③ INVITEの最終レスポンスの受信を確認するリクエストメッセージのメソッドにはACKが用いられ、通信相手の能力を問い合わせるメソッドにはREGISTER(正:OPTIONS)が用いられる。
・SIPのセッション確立シーケンス
2台の音声端末(UA)のSIPサーバへの情報登録、発信、音声通話、切断までの一連のシーケンスは以下になる。

・SIPのリクエストメッセージ
リクエスト | 説明 |
INVITE | セッションの確立 |
ACK | セッションの確立の確認 |
BYE | セッションの終了 |
OPTIONS | 相手端末のサポート機能の問い合わせ |
REGISTER | レジストラへの登録 |
200OK | 発信・着信時の成功の確認 |
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