令和元年 第2回 「設備」
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問1
(1)
ア:③ TCM
イ:⑩ TDM
ウ:④ 光合分波器
エ:⑤ CWDM
・TCM方式(別名:ピンポン方式):1対のメタリックケーブル(2線)で双方向通信を実現するために、送信と受信を時間的に交互に繰り返す方式。2対のメタリックケーブル(4線)での送信パルスを2倍以上の速度にし、時間圧縮で空いた時間を反対側の受信パルスに使う。卓球の玉が交互にやり取りされる様子に似ているため、ピンポン方式とも呼ばれる。

光合分波器:WDMで利用させる装置。波長の違う光を合成させたり、分波させたりする装置
DDM(Directional division Multiplexing):光の向きにより上りと下りを区別する
TDM(Time Division Multiplexing):デジタル信号にタイムスロットを周期的に割り当てて時間的に多重
WDM(波長分割多重:Wavelength Division Multiplexing):1心の光ファイバに複数の波長を多重・分離することにより複数の光信号や上りと下りの光信号を同時に送受信可能とする光通信方式。WDMは波長の密度によって、CWDM (Coarse WDM)とDWDM (Dense WDM)の2種類が存在する。
波長密度 | 波長 | 波長間隔(周波数間隔) | 波長数 | 伝送距離 | コスト | 用途 | |
CWDM | 粗い | 1.29μm~1.61μm | 20nm 間隔 | 最大16波長 | 短い(50km程度) | 安い | 同一都市の拠点間 |
DWDM | 密 | 1.55μm (193.1THz) | 12.5GHz、25.0GHz、 50.0GHz 又は 100GHz | 最大1000波長程度 | 長距離 | 高い | 都市間・国家間 |
参照:波長多重の詳細(総務省):
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/catv_system/pdf/070315_1_sa1_4.pdf
27年第2回(設備)問1(1)デジタル伝送方式における伝送技術
24年第2回(データ通信)問3(1)光アクセスネットワークの基本伝送技術
i.png)
(2)
(ⅰ)
答え:④
①②③ 正しい
④ IP電話で利用される050番号の構成において、050に続く4桁は市内局番(正:事業者の識別番号)であり、電気通信番号と電話が設置された地域(正:IP電話サービスを提供している事業者)とが関係付けられている。
・電話番号体系について
IP電話番号の体系には、「0AB~J番号」と「050番号」の2つが存在する。
「0AB~J番号」は元々、一般加入電話でのみ使われていた電話番号体系であったが、総務省で定められた品質を満たしたIP電話網であれば、「0AB~J番号」を割り当てられるようになった。
0AB~J番号 | 050番号 | |
電話番号の例 | 03-1234-5678 | 050-1234-5678 |
端末設置場所 | 固定 | 規定なし |
品質 | 高(下図参照) | 低(R値:50超、 平均遅延400ms未満) |
IP電話に0AB~J型の電話番号を割り当てるためには、総務省が定める通信品質を満たす必要があり、その通信品質は、「接続品質」、「総合品質」、「安定品質」、「ネットワーク品質」の4項目で規定されている。
・0AB~J番号の品質
接続品質 | 呼損率: 0.15 以下(国際電話発信は 0.1 以下、国際電話着信は 0.11 以下) 接続遅延: 30 秒以下 |
総合品質 | 端末設備等相互間の平均遅延: 150 ミリ秒未満 R値: 80 を超える値 |
ネットワーク品質 | 平均遅延: 【UNI-UNI 間】70 ミリ秒以下 【UNI-NNI 間】50 ミリ秒以下 平均遅延のゆらぎ: 【UNI-UNI 間】20 ミリ秒以下 【UNI-NNI 間】10 ミリ秒以下 パケット損失率: 【UNI-UNI 間】0.1%以下 【UNI-NNI 間】0.05%以下 |
安定品質 | アナログ電話用設備を介して提供される音声伝送役務と同等の安定性が確保されるよう必要な措置が講じられなければならない。 |
参照:(総務省)安定品質以外の品質要件の見直し等について:https://www.soumu.go.jp/main_content/000375636.pdf
R値(Rating Factor:総合音声伝送品質評価):21個のパラメータで構成される計算式に基づいて値を算出。スコアは、0~100の値をとり、数値が高いほど音質が良好であることを示す。
・IP電話(050)の電話番号構成
050- | (4桁) | 4桁) |
事業者の識別番号 | 加入者固有番号 |
28年第2回(設備)問1(3)(i)VoIP技術を用いた電話サービスなど
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(ⅱ)
答え:③
① IP電話で用いられる音声符号化方式の一つであるPCM方式では、一般に、周波数帯域が300Hz~3.4kHz のアナログ音声信号を4kHz(正:8kHz)で標本化した後に、量子化と符号化を行っている。
② PCM方式における非直線量子化では、小振幅信号に対しては粗い(正:細かい)ステップで、大振幅信号に対しては細かい(正:粗い)ステップでそれぞれ量子化することによって、量子化雑音を小さく抑えている。
③ 正しい
④ ITU-T勧告G.722で規定された音声符号化方式では、符号化の対象帯域が50 Hz ~7 kHz であり、SB-ADPCM(帯域分割適応差分パルス符号変調)を用いて、符号化データをPCM方式の2倍(※)のビットレートで伝送している。(※PCM方式とSB-ADPCM方式、いずれも64kbit/s)
レート(kbit/s) | 説明 | |
---|---|---|
PCM符号化(Pulse Code Modulation:パルス符号変調) | 64 | アナログの音声データなどを、標本化(サンプリング)および量子化してデジタルデータに変調する |
ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation:適応差分PCM) | 32 | 過去のサンプル値を利用して、現在のサンプル値を予測し、その差分情報を伝送する |
SB-ADPCM(Sub-Band Adaptive Differential Pulse Code Modulation:帯域分割適応差分パルス符号変調) | 64 | 高周波数・低周波数に分けて符号化を行う方式。音声の情報量の少ない高周波数部分を粗く量子化することで符号量を削減する。 |
CS-ACELP | 8 | 音声波形ではなく、コードブックに登録された波形パターンの番号を伝送する |
非直線量子化:等間隔でない量子化ステップ(目盛り)で量子化すること。量子化する際に生ずる雑音を量子化雑音といい、信号電力に関係なく一定となる。そのため、SN比(信号雑音比)は、信号が小さいときには悪く見えてしまう。(小さい信号に対して、大きい信号のときと同じ雑音が乗るため)そこで、非直線量子化を使い、信号が小さいときには、小さい量子化ステップを、大きい信号のときには大きな量子化ステップを使うようにする。
28年第2回(設備)問1(3)(ii)IP電話で利用される音声の符号化技術
(IP電話の品質基準についての詳細な説明)
25年第2回(設備)問3(1)IP電話網における音声伝送品質
i.png)
(3)
(ⅰ)
答え:①
① 正しい
② IPv6において、リンク上に存在する全てのノード宛の通信には、IPv4と同様にブロードキャストアドレス(※)が使用される。(※IPv6では、ブロードキャストはマルチキャストの特殊なケースであると定義され、ブロードキャストアドレスは定義されていない)
③ IPv6のアドレス長は128ビットであり、16ビットごとにドット記号(正:コロン記号)で区切って16進数で表記される。ドット記号(正:コロン記号)で先区切られたフィールドにおいて頭から連続する0は表記の省略が可能である。
④ IPv6のグローバルユニキャストアドレスは、一般に、グローバルID(正:グローバルルーティングプレフィックス)、サブネットID及びインタフェースIDで構成され、サブネットIDは通常64ビット長(正:通常16ビット長)である。
・IPv6における通信範囲について
IPv6において通信範囲を指定するアドレスの種類は、ユニキャスト、エニーキャスト、マルチキャストの3つ。
ちなみにブロードキャストは、IPv6では、マルチキャストの特別の場合としてマルチキャストの一部として扱われる。
エニーキャスト:任意のグループに割り当てられるIPアドレスで、そのグループのうち送信者の一番近いホストが受信する通信の方式
・IPv6アドレスの表現方法
<基本構成>
IPv6のアドレスサイズは128bitであり、そのアドレス表記は16bitずつ8個のブロックに分けて16進数で表し、ブロック間をピリオド記号で区切る
・16bitずつ8個のブロックに分けられて表記される(計128bit)
・各ブロックは、「:」(コロン)で分けられる
・各ブロックは、16進数の4桁で表される
(例)2001:0DB8:0123:4567:89AB:CDEF:1234:5678
<アドレスの省略>
①「:0000:」は、「:0:」と省略できる。
(例)2001:0DB8:0000:1234:0000:5678:0000:1234
→2001:0DB8:0:1234:0:5678:0:1234
②各4桁内の先頭の0は省略できる。
(例)1234:1234:0123:0012:0001:1234:1234:1234
→1234:1234:123:12:1:1234:1234:1234
③「:0000:」が連続で続く場合は、「::」と省略できる。ただし、1つのアドレスにつき1か所のみにしか適用できない。
(例1)2001:0DB8:0000:0000:0000:EF01:1234:5678
→2001:0DB8::EF01:1234:5678
(例2)2001:0DB8:0000:0000:1234:0000:0000:5678
→2001:0DB8::EF01:1234:0:0:5678 (※2か所以上の場所に「::」の省略を適用できない)
・グローバルユニキャストアドレスの構成

ネットワークプレフィックス:グローバルルーティングプレフィックスとサブネットIDで構成される部分
グローバルルーティングプレフィックス:ISPから割り当てられる部分
サブネットID:組織でサブネットを識別するためのID
インタフェースID:ホストを識別するためのID
28年第2回(設備)問1(3)(ii)IP電話で利用される音声の符号化技術
ii.png)
(ⅱ)
答え:
①③④ 正しい
② ICMPv6における近隣探索の機能では、IPv6ホスト自身がIPv6アドレスを自動的に設定するステートフルアドレス自動生成機能(正:ステートレスアドレス自動生成機能)、IPv6アドレスが同一リンク上の他のノードで利用されていないことを確認する重複アドレス検出機能などが利用されている。
・ICMPv6(Internet Control Message Protocol for IPv6):ICMPv6では、IPv4で使用されていたICMPのエラー検出やネットワーク情報の取得のようなオプション的な役割だけでなく、ARPに相当するIPv6アドレス解決機能、IPv6アドレス重複検出機能、マルチキャスト機能などが含まれており、IPv6ネットワークにおける重要なプロトコルの1つとなっている。
MTU(Maximum Transmission Unit):データリンク層において1フレームで送れる最大データサイズ
マルチキャストリスナー:そのマルチキャストグループ(マルチキャストの受信者)に所属するノード
・IPv6アドレスの自動生成
ステートレスアドレス自動生成:DHCPがない状態でも、ネットワークのプレフィックス(ルータの情報)とインタフェイスIDを使用してIPアドレスを自己生成する。(DNSサーバの設定は自動で行えない)
ステートフルアドレス自動生成:DHCPサーバでIPアドレスを管理し、ノードに割り振る。DHCPサーバによるホストの集中管理が可能。
・DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol):ネットワーク内のホストに対して自動的にIPアドレスなどの情報を設定するためのプロトコル
・IPv6アドレスの種類
グローバルアドレス:全世界で一意のアドレス。IPv4のグローバルアドレスと同じ。
サイトローカルアドレス:IPv4でいう、プライベートアドレス。自組織内で使用される
リンクローカルアドレス:ノードが直接つながっているセグメント内のみで有効(ルーティングはされずルータを越えることができない)。インタフェイスがリンクアップすると自己生成される
・DNSのレコードについて
DNS上の情報は、レコードと呼ばれる単位により保管されている。
レコード名 | 説明 |
A | ホストのIPアドレス(正引き用) |
MX | そのドメインにおけるメールサーバ |
SOA | ゾーン(ドメイン)情報を記載する |
NS | ドメインのDNSサーバ名を指定 |
PTR | IPアドレスに対するホスト名(逆引き用) |
AAAA | IPv6における、ホストのIPアドレス用レコード |
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電気通信システム:158円 設備:238円
データ通信:198円 法規:178円
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