令和元年 第2回 「データ通信」




31_2_data_1_(1).png
問1
(1)
ア:⑥ フェッチ
イ:② レジスタ
ウ:⑫ アウトオブオーダ
エ:④ スーパスカラ

補足

・命令サイクルの構成
フェッチ:命令の読み込み
デコード:命令の解釈
実行:命令の実行
ライトバック:結果の書き込み

・パイプライン方式の概念
下の図では、1つの大きな命令を3つの命令に細分化して、並列動作させている。

pipe_line_1.png?

・命令を細分化しない方法とパイプライン方式の比較

pipe_line_2.png

・パイプラインハザードの種類
制御ハザード:分岐命令などによって先取りした命令が無駄になること
データハザード:実行結果が出る前に先取りして命令を実行し、古い値で処理を進めてしまうこと
構造ハザード:CPU内部の資源のコリジョン(衝突)により発生するハザード

類題
25年第1回(データ通信)問1(2)CPUのパイプライン処理




31_2_data_1_(2).png
(2)
答え:②
【解説】
① 実行中のタスクが他のタスクにより中断されることは、一般に、タイムシェアリング(正:割り込み処理)といわれる。
② 正しい
③ リアルタイムOSでは優先度の低いタスクを実行中に優先度の高いタスクが実行可能になると、優先度の低いタスクの処理終了を待って(正:優先度の低いタスクの処理終了を待たずに)優先度の高いタスクに切り替える。
④ セマフォは、複数のタスクがデータを共有する際に排他制御を行うものであり、ハードウェア割込み(※)を使ってタスクの状態を制御する。(※セマフォは、P操作(セマフォの獲得)とV操作(セマフォの解放)で排他制御を行い、ハードウェア割込みは使わない)

補足
タイムシェアリング:CPUの利用を短い時間単位に分け、各プロセスに順番に割り当てることで複数のプロセスを並列処理させる機能。CPU資源を効率的に利用できる。

・リアルタイムOSの種類
リアルタイムカーネル型:CPU、メモリの制御やタイマといった組み込みシステムにおいて最低限の機能のみを提供する。容量が小さく、非常に軽い。デバイスドライバも、アプリケーションの一つとして定義する。
汎用OS型:プロトコルスタックやファイルシステムなど、開発に便利な機能を豊富に持っている。多機能な分、容量が大きく、応答性も悪い。デバイスドライバは、OSの一部として機能する。

排他制御:複数の主体が同じ資源を同時に利用することがないように、ある主体が資源を利用している間、別の主体による資源の利用を制限もしくは禁止する仕組みのこと。

セマフォ:排他制御の1つ。処理が他のプロセスに使用されているときは、他のプロセスの処理が終了するまでWait状態で待つ。

・プロセスの状態遷移
process.png

①プロセスの生成
②プロセスがCPUの使用権を取得し実行状態に遷移(ディスパッチ)
③割込みにより他のプロセスにCPUの使用権が移った場合の状態遷移
④入出力待ちの状態になると待機状態に遷移
⑤入出力処理が終了すると実行可能状態に遷移
⑥プロセスの消滅

類題
29年第1回(データ通信)問1(2)リアルタイムOS




31_2_data_1_(3).png
(3)
答え:① Aのみ正しい
【解説】
A:正しい
B:メインメモリの容量が小さい場合、仮想メモリを用いるとブロック置換が頻発し、プロセッサがブロック置換処理にかかりきりとなって本来の処理を行えなくなる。この現象は、メモリリーク(正:スラッシング)といわれる。
C: FIFO方式(正:LIFO方式)では、最後にメインメモリにスワップインしたページを最初にスワップアウトする。

補足

MMU(Memory Management Unit:メモリ管理ユニット):CPUの要求に応じてメモリアクセスを処理する部品。主に論理アドレス(仮想アドレス)を物理アドレスに変換する機能や、キャッシュ制御、メモリ保護機能などの機能がある。


仮想メモリ:HDなどの補助記憶装置に仮想的なメモリ領域を作ることで、メインメモリの容量を超えたプログラムを実行可能にする技術
スワップイン:仮想メモリからメインメモリにプログラムを移動させること
スワップアウト:メインメモリから仮想メモリにプログラムを退避させること
スワッピング:スワップイン、スワップアウトの総称。ブロック置換とも呼ぶ。
スラッシング:ブロック置換(スワッピング)が繰り返されて処理が重くなること
メモリリーク:プログラムなどのメモリ解放をし忘れることで発生。メモリ容量がだんだん減っていく現象。

・スワップアウトするデータの選定方法
FIFO(First In First Out):最初にメインメモリにスワップインしたページをスワップアウトする。
LIFO(Last In First Out):最後にメインメモリにスワップインしたページをスワップアウトする。
LRU(Least Recently Used):ここ最近で最も長い間利用されていないページをスワップアウトする。
LFU(Least Frequently Used):最も使用頻度の小さいページをスワップアウトする。

類題
25年第2回(データ通信)問1(2)仮想メモリ




31_2_data_1_(4).png
(4)
答え:②
【解説】
① HTMLにおけるタグは、開始タグと終了タグから構成され、終了タグの省略は許可されていない(正:許可されているものもある)。また、タグの記述として小文字と大文字は別のもの(正:同じもの)として扱われる。
② 正しい
③ Webサイトのナビゲーションとして常にメニューを表示させておくなど、一つのWebページを複数の枠に仕切り、アクセス環境の向上を図るための機能としてフォーム(正:フレーム)がある。
④ Webブラウザ上でユーザが情報を入力するための機能としてフレーム(正:フォーム)があり、フレーム(正:フォーム)を用いることで、ユーザが入力した情報をWebサーバ側で受け取り処理することができる。

補足
・大文字と小文字の区別について
HTML→大文字と小文字は同じものとして扱われる
XML→大文字と小文字は別のものとして扱われる

クリッカブルマップ:1つの画像上に複数のリンクを貼る技術。画像上の座標等を指定することで実現している。

・フレームとフォームのイメージ
frame_form.png

類題
25年第2回(データ通信)問1(3)HTMLの機能



31_2_data_1_(5).png
(5)
答え:②
【解説】
① 仮想IPアドレスを用いて負荷分散を実現するためには、一つの仮想IPアドレスに複数のサーバのMACアドレス(正:実IPアドレス)を割り当てる必要がある。
② 正しい
③ 1台のユニットがトラヒックを受け取り、残りのユニットが障害に備える形態は、一般に、アクティブ・アクティブ冗長構成(正:アクティブ・パッシブ冗長構成)といわれる。
④ DNSラウンドロビンではDNSキャッシングの問題がないため、DNS情報に基づき登録された複数のIPアドレスにトラヒックを均等に振り分けることができる(※) (※DNSキャッシング問題のためにトラヒックを均等に振り分けられない場合がある)

補足
DSR(Direct Server Return):負荷分散装置(ロードバランサ)の負荷を軽減するための技術。通常、クライアントからサーバ方向へのトラフィックに比べてサーバからクライアント方向のトラフィックが多くなる傾向がある(例えば、サーバからファイルをダウンロードする場合、クライアント→サーバ方向は、ダウンロード要求のパケットだけでよいが、サーバ→クライアント方向では、ファイルの容量分のトラフィックが発生する事になる)。そのため、クライアント→サーバ方向のトラフィックだけ負荷分散装置を通してサーバ分散を行い、逆方向のサーバ→クライアント方向のトラフィックは負荷分散装置を経由しないようにして、負荷分散装置の処理負荷を減らす。このような動作をする負荷分散装置をDSRという。

・DSRの動作
DSR.png
(図の説明)
DSR非適用の場合:
スイッチから流れてきた通信は、ロードバランサに送られ(①)、振り分けられたサーバに送られる(②)。サーバに対する問い合わせへの返信は、ロードバランサを経由してスイッチに戻される(③→④)
DSR適用の場合:
①と②は、DSR非適用の場合と同じ。その後、サーバからの返信は、ロードバランサを通らずに直接スイッチに送られる(③)

・アクティブ・パッシブ冗長構成とアクティブ・アクティブ冗長構成
冗長構成には、大きく、アクティブ・パッシブ冗長構成とアクティブ・アクティブ冗長構成の2つが存在する。
 アクティブ・パッシブ冗長構成(別名:アクティブ・スタンバイ冗長構成):同じシステムを複数用意し、通常稼働中は、主となるシステムのみを稼働させ、冗長用システムは待機状態にしておく。そして、障害時には、冗長用のシステムの切り替えて処理を引き継ぐ
 アクティブ・アクティブ冗長構成:同じシステムを複数用意し、通常稼働中は、全てのシステムが稼働している

DNSラウンドロビン:DNSサーバにおいて、1つのドメイン名に複数のIPアドレスを対応させ、負荷分散を実現する(下図にて説明)
DNS_round_lobin.png
(図の説明)
※PC1とPC2は、同じ"www.abc.com"にアクセスしているが、実際にはDNSラウンドロビンの機能により、PC1は、"10.10.10.10"、PC2は、"10.10.10.20"にそれぞれアクセスし、Webサーバの負荷分散を行っている。①PC1が、DNSサーバにドメイン名"www.abc,com"に対応するIPアドレスを問い合わせる。
②DNSサーバは、ドメイン名"www.abc,com"に対するIPアドレスとして、"10.10.10.10"、"10.10.10.20"、"10.10.10.30"の3つを持っており、最初のアクセスのReplyとして、1番上の"10.10.10.10"をPC1に返す。
③PC1は、"10.10.10.10"を宛先としてWebサーバにアクセスしにいく。
(2)PC2が"www.abc.com"にアクセス
④PC2が、DNSサーバにドメイン名"www.abc,com"に対応するIPアドレスを問い合わせる。
⑤DNSサーバは、PC1に返した"10.10.10.10"は返さずに、表の次にある"10.10.10.20"をPC2に返す。
⑥PC2は、"10.10.10.10"を宛先としてWebサーバにアクセスしにいく。
DNSキャッシングの問題:一度DNSでドメイン解決をすると、PCは、キャッシュという領域にIPアドレスとドメインの対応表を保存する。PCが2回目以降に同じドメインにアクセスする際は、DNSにアクセスしに行かず、キャッシュの情報を使うことにより処理の高速化が図れる。しかし、DNSロードバランサで負荷分散を図っている場合、各ユーザが持つキャッシュでドメイン解決されてしまうと、DNSが意図していないIPアドレスにアクセスされてしまい、負荷分散が有効に働かない可能性がある。

類題
27年第1回(データ通信)問1(5)サーバの負荷分散







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